2010年6月17日(木)「しんぶん赤旗」
シベリア特措法成立
60年余の労苦やっと
全抑協会見 戦争ノー 語り継ぐ
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「60年におよぶ長い年月、やっと労苦が認められた」―。シベリア抑留者への特別給付金を支給することなどを盛り込んだ戦後強制抑留者特別措置法の成立を受け、全国抑留者補償協議会は16日、国会内で記者会見を開きました。
「これで打ち止めではない。抑留の実態解明、次代への継承など、本格的な国の事業としてはこれが始まり」とする平塚光雄会長声明を発表。会見した8人の元抑留者が思いを語りました。
元特攻隊員の岡野工治さん(83)は、「労苦が認められうれしい。これからの人生、戦争を起こしてはだめだということを訴え続けたい」と話しました。
昨年12月に亡くなった夫の写真を胸にした松原政子さん(83)は、「きょうここに夫がいたらどんなにいいだろう。残念です。帰ったらお線香をたいて報告したい」と話しました。
「外国籍の人も対象にしてほしかった」「これからの具体化が大切」などの意見が出されました。
日本共産党の塩川鉄也衆院議員が同席し、「この法律をスタートとして、施策にみなさんの意見を反映させ、外国籍の人を対象とすることなどの検討も含めて具体化へ力を尽くす」と、元抑留者を激励しました。
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