2010年6月9日(水)「しんぶん赤旗」

障害者抜きに決めないで

自立支援法「改正」案に抗議


 「私たち抜きに、私たちのことを決めないで!」―。障害者の声を聞かずに国会に出されている障害者自立支援法「改正」案の廃案などを求める緊急大集会が8日、国会周辺で開かれました。2000人の障害者や関係者らが参加しました。


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(写真)障害者自立支援法「改正」法案の廃案を求め「廃案」「怒」と声をあげる人たち=8日、国会前

 集会は「さよなら!障害者自立支援法 つくろう!私たちの新法を!10・30全国大フォーラム実行委員会」と「障害者自立支援法訴訟の基本合意の完全実現をめざす会」が主催したものです。

 同法違憲訴訟の和解に際し、国と訴訟団は同法廃止と新法制定などで基本合意。合意に基づき、当事者を加えた審議が始まっている中、与党の民主党は、自民・公明両党とともに、利用者の受けるサービスに応じて自己負担を強いる応益負担(原則1割)を残したままの同法「改正」案を国会に提出、成立させようとしています。

 集会で、障害者自立支援法違憲訴訟の元原告、家平悟さん(39)は「見直しは一から当事者の意見を聞いたものにすべきです。『改正』案は廃案にしないといけない」と語気を強めました。

 広島県廿日市市から参加した元原告の女性(60)も「基本合意の内容を含まない『改正』案を通してしまえば、また私たちは苦労しなければならなくなる」と強調しました。

 日本共産党の小池晃参院議員と高橋ちづ子衆院議員がかけつけました。小池議員は「障害者自立支援法を廃止し、みなさんの声を聞いて新しい制度をつくろうとしていた矢先の出来事。こんなやり方は許されない。みなさんの声が政治を前に動かします。力を合わせて『改正』案を廃案に追い込みましょう」とあいさつをしました。





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