2010年6月1日(火)「しんぶん赤旗」
与党候補、過半数届かず
コロンビア大統領選 決選投票へ
【ボゴタ(コロンビア)=菅原啓】5月30日に実施された南米コロンビアの大統領選は、与党候補が第1位を確保したものの、当選に必要な過半数には届かず、6月20日に上位2候補で決選投票が行われることになりました。
中央選管にあたる全国登録庁の開票速報(開票率99%)によると、ウリベ現政権の与党・全国統一社会党(U党)のサントス候補(前国防相)は、46・6%の支持を集めました。
事前の世論調査では、サントス氏と互角の支持率とされていた野党・緑の党のモックス候補(元ボゴタ市長)は、第2位を確保しましたが、得票率は21・5%にとどまりました。
投票率は49%と前回(45%)よりは上がったものの、有権者の半数が棄権したため、モックス氏の得票減につながったと指摘されています。
サントス陣営は最終盤、反政府武装集団を抑え込んできた治安対策の継続をとくに強調し、「治安のサントス」のイメージ作りを図りました。
こうした戦略が、サントス氏の大量得票につながったとみられています。
首都ボゴタ市内の投票所では、「他の候補が勝ったら、これまでの成果がすべて失われてしまう」(建設労働者)として、ウリベ政権の治安対策の継続を望んでサントス氏に投票したとの声が聞かれました。

