2010年5月4日(火)「しんぶん赤旗」

「朝日」阪神支局襲撃23年

言論への暴力許さぬ

兵庫で集会


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(写真)演する前野・関西学院大名誉教授(中央奥)=3日、兵庫県西宮市

 「朝日新聞阪神支局襲撃事件を忘れない」と掲げた憲法記念日集会が3日、兵庫県の西宮市役所で開かれました。会場近くの支局で記者2人が殺傷された襲撃事件(1987年)から同日で23年。参加した市民らはそれぞれ支局に設けられた拝礼所を訪れて献花し、殺害された小尻知博さん=当時(29)=を追悼しました。

 「平和と民主主義を進める西宮芦屋の会」の主催です。事件1カ月後に取り組んだ集会以降6回目。市民ら約190人が黙とうしました。坂好夫会長は、政治への失望感が高まる中「暴力が醸成される地盤ができる」「政治テロを許してはならない」と訴えました。

 関西学院大学名誉教授の前野育三弁護士は、「言論・表現の自由と憲法」と題し講演しました。事件の経過や背景を紹介し、「自由な言論と自由な批判を通じて形成される世論こそ民主主義の基礎」だと指摘。憲法を守り、暴力による言論弾圧とたたかう運動の重要性を呼びかけました。

 同日、朝日新聞労働組合は市内で「言論の自由を考える5・3集会」を開きました。豊秀一・日本新聞労働組合連合中央執行委員長が「自由で公正な社会を次の世代に手渡す義務がある」とあいさつ。ノンフィクション作家の佐野眞一氏や、松原隆一郎・東京大学教授らがパネルディスカッションをしました。





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