2010年5月4日(火)「しんぶん赤旗」

被爆者の思い NY包む

核廃絶へ 世界の代表が行動


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(写真)歩道の市民に核兵器廃絶をアピールするパレード参加者=2日、ニューヨーク(阿部活士撮影)

 【ニューヨーク=行沢寛史、阿部活士】「核兵器のない世界を」―。3日から始まる核不拡散条約(NPT)再検討会議前日の2日、核兵器廃絶にむけ世界的な世論と運動を強めようと、100人の被爆者はじめ、日本や各国の平和・反核活動家が「国際行動デー」に取り組みました。8月のような暑さのなか、ブロードウェー42丁目で始まった集会は、300メートル以上先の38丁目まで1万人を超える参加者であふれました。

 広島で被爆した木村緋紗子さんが集会で、「あのいまわしい原爆で、父を突然奪われました。私は父を返せと叫びたい」と語り、「あやまちを二度と繰り返さないために、核兵器と戦争のない世界をつくりましょう」と呼びかけると大きな歓声と拍手が起きました。

 参加者は、集会後国連本部前の広場までパレード。思い思いのプラカード、横断幕、さらに音楽や踊りも登場し、歩道で見ていた市民も巻き込むパフォーマンスで核兵器廃絶と戦争ノーをアピール。

 愛知から参加した被爆者の女性(80)は、「再びヒバクシャをつくらせない。そのため最後までがんばりたい」と、すぐれない体調をおして来た思いを語りました。

 長崎で8人家族のうち1人だけ残った女性(77)は、「ことしは核廃絶にむけ一歩進んだ感じで力を入れてきました。今日は(天国にいる)兄弟たちを連れてきました。核兵器をなくしてほしい」。

 パレードで目立ったのが若い世代。マサチューセッツ大学2年は、たくさんの被爆者の参加に「原爆を落とした国に廃絶を訴えにきた、たいへん勇気ある行動に感動した。参加者の人数はすごい。若い世代を代表して声をあげたいと思い参加した」。

 ニューハンプシャー州から仲間ときた18歳の男性は、「組織に入っていないけど興味があって来た。友だちは軍に入ってイラクにいった。戦争は経済、環境…誰にとってもよくない。戦争は悪です」と言いました。





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