2010年5月2日(日)「しんぶん赤旗」

中国主席

核問題解決へ協調促す

北朝鮮常任委員長と会談


 【北京=山田俊英】中国の胡錦濤国家主席は4月30日、上海万博の開会式に出席した北朝鮮の金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長と会談しました。胡主席は、北朝鮮の核開発問題を解決するために協調するよう金委員長に促しました。

 中国外務省によると、胡主席は金委員長に「重要な国際・地域問題で互いに支持しあい、意思疎通と協調を強めたい」と述べました。6カ国協議への復帰を求めたものとみられます。金委員長は「金正日(キム・ジョンイル)同志(労働党総書記)は朝中関係の発展を重視している」と伝え、「中国と各分野で協力を深めたい」と語りました。

 胡主席は同日、韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領とも会談。李大統領は、北朝鮮関与説が取りざたされる韓国の哨戒艦沈没事件の「科学的かつ客観的な調査」の状況を説明し、真相判明後の国際的な対応で中国の協力を求めました。

 これに対し胡主席は、犠牲者への哀悼の意を表した上で、客観的な調査姿勢を評価しました。

 両首脳は、今年後半に韓国で開かれる20カ国・地域(G20)金融サミットに向けた協力を確認しました。

 金委員長と李大統領は万博開幕前夜の晩さん会と開会式に出席しましたが、互いにあいさつを交わす場面は見られませんでした。

 胡主席は30日から1日にかけて、ベトナムのグエン・タン・ズン首相、パレスチナ自治政府のアッバス議長らと会談しました。





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