2010年4月6日(火)「しんぶん赤旗」
小沢氏資産隠し発覚
会員制ホテルを追加報告
民主党の小沢一郎幹事長に新たな資産隠しの疑惑が5日、明らかになりました。同氏が衆院議長あてに提出している「資産等報告書」(2009年12月7日)に、会員制ホテルの所有権を追加記入していたもの。
同報告書などによると、東京都世田谷区の自宅、岩手県奥州市の実家、静岡県東伊豆町の土地、沖縄県宜野座村の土地などの「資産」に追加していたのは、東京都中央区勝どきの会員制オーナーズホテル「東京ビュック中銀」の土地・建物。都営地下鉄大江戸線「勝どき」駅から徒歩1分の15階建てで、ホテルのほか、飲食店なども入居しています。
小沢氏が所有していたのは、土地が2460分の1、建物が4〜11階の8フロア304室の1560分の1。
所有者か所有者の紹介者は、月間5泊まで2180円で宿泊できるといいます。
資産公開法は、国政選挙があった年に「資産等報告書」を、それ以外の年に新たに資産取得があった場合は「資産等補充報告書」を、それぞれ所属する議院の議長あてに提出することを義務付けています。
小沢氏はこの資産について、一度も報告していませんでした。5日の追加記入は小沢事務所の女性職員によって行われていました。
小沢氏にかんしては、資金管理団体「陸山会」による世田谷区の土地購入をめぐる政治資金規正法違反事件(虚偽記載)で、石川知裕衆院議員ら元秘書3人が起訴されています。また、陸山会が01年12月に購入した東京都港区南青山の一等地にあるマンション「ラ・セーナ南青山」の502号室(33・17平方メートル)の所有権が昨年、小沢氏個人に移転していたことが判明したばかり。小沢氏をめぐる不透明な不動産取引が改めて問われます。