2010年4月5日(月)「しんぶん赤旗」

普天間「移設」候補地は豊かな漁場

沖縄・勝連沖 赤嶺議員ら調査


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(写真)雨の中、船上で漁師の説明を聞く赤嶺氏(中央)や党県議ら=4日、沖縄県うるま市の勝連沖

 沖縄・米軍普天間基地の「移設」先として、同県うるま市の勝連沖を埋め立て、巨大な軍事基地を建設する案が有力視されるなか、日本共産党の赤嶺政賢衆院議員らが4日、船で現地視察しました。

 午前10時前、赤嶺氏や党県議団全員、うるま市など周辺市町村の党議員ら総勢30人近くが3隻の漁船に分乗して、平敷屋(へしきや)漁港から30分のモズク養殖場に向かいました。

 「ほら、海面が黒くなっているでしょ。全部モズクです」。雨が降り続く悪天候のなか、「雄希丸」(4・1トン)船長の宮城淳次さん(28)が指さします。「えっ、この養殖場は予定地の中ですか」。底がガラス張りの筒(たまうき)で海底のモズクを見ていた赤嶺さんが確認します。「モズクだけでなく、沖縄屈指の豊かな漁場です。この仕事を続けたいが、『移設』が決まればできなくなる」と宮城さん。

 漁師歴10年。父(56)と2人で1800枚のモズク網を扱ってきました。「安くて大変です。いいときでキロ300円、昨年は80円でした」。採算ラインはキロ150円だといいます。海が荒れたときが休み、漁期は12月から6月まで。

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 自衛隊訓練施設がある浮原島近くに、数隻の漁船が停泊していました。網にタネをつける下準備(網入れ)の最中。漁師が潜っていることを示す白黒2色の旗が見えます。

 視察を終えて赤嶺議員が語りました。「美しく豊かな漁場です。『移設』案はモズク養殖場そのものを埋め立て、地域産業と生活を破壊する愚挙・暴挙だ。こんな案を発想すること自体、信じられない。断じて許さない。どろ沼の迷路に落ち込む『移設』先探しは直ちにやめるべきです」





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