2010年3月17日(水)「しんぶん赤旗」

和解 国は一刻も早く

B型肝炎訴訟解決へ集い


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(写真)B型肝炎訴訟原告の家族をモデルにした朗読劇を上演した大学生ら=16日、国会内

 「政府はB型肝炎患者をいつまで放置するのか。和解勧告に応じてただちに救済せよ」―。集団予防接種でB型肝炎ウイルスに感染させられたとして、国に損害賠償を求めて全国各地で裁判をたたかう全国B型肝炎訴訟原告団・弁護団は16日、「B型肝炎の早期和解解決をめざす集い」を国会内で開きました。これは、札幌地裁で12日、同訴訟をめぐって和解勧告が出されたことを受けて開かれたものです。

 弁護団長の佐藤哲之弁護士は報告の中で、「立法府は昨年、肝炎対策基本法を成立させ、司法は12日に、和解勧告を出しました。いま、政府は決断するときです」と話し、「財源を理由に先送りすることは許されない」と強調しました。

 九州訴訟原告団の谷口三枝子代表(60)は「患者は誰もが、病気の進行への不安、差別・偏見、高額な医療費に苦しみながら生きている」と述べ、「原告のうち8人は、国の謝罪のことばを聞かずに命を失った。いつまで私たち患者を放置したままにするのですか」と訴えました。

 首都圏の大学生らが、長男(32)=当時=を肝がんで失った東京原告の坂岡佳子さんをモデルにした朗読劇を上演。参加者らは、目頭を押さえながら見ていました。

 日本共産党の小池晃参院議員が駆けつけ、「国がただちに和解協議に応じるように、超党派でがんばりたい」と決意を述べました。



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