2010年3月10日(水)「しんぶん赤旗」

東京大空襲 忘れない

被災65年 平和誓う集い


 東京大空襲の悲惨な体験を語り継ぎ、平和を誓う「時忘れじの集い」が9日、東京都台東区の「慰霊碑・哀しみの東京大空襲」と、平和の母子像「時忘れじの塔」の前で開かれ、空襲体験者や遺族らが多数参加しました。

 1945年3月9日夜半から10日未明にかけて、米軍爆撃機などによる東京大空襲で東京下町一帯は火の海となり、10万人余の命が奪われました。戦争の恐ろしさと平和の大切さを若い世代に伝えようと、落語家の故林家三平さんの妻で、エッセイストの海老名香葉子さんが中心になって2005年に碑と母子像を建立、毎年記念式典が開かれてきました。

 今年で5回目を迎えた集いで、6人の肉親や友人、隣人を大空襲で失った香葉子さんは、父や母、兄弟の思い出や体験を目に涙をうかべて語りました。「悲しみは何年たっても忘れられません。二度と、このような苦しい思い、悲しい思いをさせてはなりません。恐ろしい戦争を、地獄のような火が来ないように、みなさんといっしょに平和を守っていきます。戦争の悲惨さを命ある限り、伝えていきたい」と訴えました。

 上野公園内の「時忘れじの塔」前で開かれた6周年記念式典で、碑や塔の建設などにかかわった関係者らがあいさつし、平和サークル「P魂S(ピーソウルズ)」の青年たちが平和への誓いを発言。地元の都立竹台高校吹奏楽部が演奏し、台東区立忍岡中学校の生徒が詩を朗読しました。

 集いには、日本共産党の小池晃参院議員(党政策委員長)、笠井亮衆院議員が出席しました。

 小池議員は「東京大空襲では、多くのいのちが一瞬にして奪われた。悲惨な戦争は二度と起こしてはならないし、戦争を繰り返さないよう、憲法9条を守り抜くために力を尽くしていきたい。平和のためにみなさんといっしょにがんばります」とあいさつしました。



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