2010年3月4日(木)「しんぶん赤旗」

チリ大地震

医療機材など 緊急物資次々

首脳訪問 国際支援が本格化


 【メキシコ市=菅原啓】南米チリでは2日、大地震発生から3日が経過し、がれきや土砂の下に埋まった人々の救出が急がれています。死者は政府発表で795人に達しました。余震による新たな建物の崩壊も起こり、未曽有の被害が明らかになる中で、各国首脳が相次いでチリを訪問し、国際社会の支援も本格化しつつあります。


 ブラジルのルラ大統領は1日、ウルグアイのムヒカ新大統領の就任式直後、最初の外国首脳として訪問し、連帯を表明。2日には、ブラジルから医療用ヘリコプター2機が到着しました。

 米国のクリントン国務長官は同日、南米歴訪の途中でチリに立ち寄り、バチェレ大統領と会談。米政府として、衛星通信機材、手術も可能な移動医療設備、発電機、淡水化装置などを早急に送る計画を明らかにしました。

 ペルーからも同日、ガルシア大統領が医師21人とともに、首都サンティアゴの空港に到着。テントや医療機材など30トンの支援物資をチリ側に引き渡しました。

 バチェレ氏は2日の会見で、医療面での深刻な実態を報告。被災地にある29の病院は通常業務ができない状況で、そのうち11の病院は完全に使用不能だと語りました。政府はマウレ州の五つの都市で簡易診療所を開設しています。


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