2010年2月7日(日)「しんぶん赤旗」

言論の自由を学校に

都教委を告発 土肥元校長支援集会


 都立学校の職員会議で挙手・採決を禁止する東京都教育委員会の通知の撤回を求めた都立高校校長が退職後の再雇用を拒否された事件を通して、学校における言論の自由を考える集会が6日夜、東京都府中市で開かれ、300人が参加しました。主催は、「土肥元校長の裁判を支援する会」。

 都立三鷹高校校長当時の2007年に都教委通知の撤回を求めた土肥信雄さんは09年3月に定年退職し、非常勤教員としての再雇用を希望しましたが、不合格。不合格は「報復」であり不当だとして都に損害賠償を求めて提訴しています。

 集会で土肥さんは、「教育現場で言論の自由がなくなるのは、一番恐ろしいこと」と強調。生徒たちの寄せ書きを見せ、「これが私の業績です。その私に都教委は(最低評価の)オールCをつけるのですか」と訴えました。

 主任弁護人の吉峯啓晴弁護士は、裁判では生徒の意見表明の弾圧など都教委の不法行為を明らかにすると報告。醍醐聡東京大学大学院教授は、教員に意見すらいわせない都の教育現場の実情を告発。「異なる意見と出合う可能性が民主主義には必要。教育現場では、そういう健全さが大切だ」とのべました。

 同高卒業生らが土肥さんについて「生徒にとても近くて、用務員のおじさんかと思った」「この校長先生でよかった」と語る映像を上映。尾木直樹法政大学教授らを交えたトークが行われました。



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