2010年2月4日(木)「しんぶん赤旗」

核廃絶は現実的目標

「グローバルゼロ」 世界サミット開幕


 核兵器廃絶を掲げる国際的運動体「グローバルゼロ」の初の世界サミットが2日、パリで開幕しました。世界各地から政府関係者、宗教者、財界人など約200人が出席し、核廃絶に向けた具体的方策などについて討議し、4日に閉幕します。

 開会式にビデオメッセージを送った国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長は、「(核)兵器に1ドル費やされれば、学校、医療、命につながる技術の研究などに費やされる金が1ドル減ることになる」と指摘。「核兵器は世界の安全を脅かしている。グローバルゼロ(地球上から核兵器を廃絶すること)は単なるスローガンではなく、われわれは達成できるし、達成しなければならない現実的な目標だ」と強調しました。

 米ロ首脳もメッセージを送りました。オバマ米大統領は、核兵器のない世界という理念を達成させようとする参加者の絶え間ない努力に感謝するとして、これは「大統領としての自分の、最も優先度の高い目標の一つだ」と述べました。

 ロシアのメドベージェフ大統領は、「われわれは、大量破壊の殺人的兵器を廃絶するという課題を共有している」と指摘。その方法は「誰もが平等に安全が得られるということを保障しつつ、バランスをとりながら、徐々に核兵器を減らしていくことだ」と述べました。

 「グローバルゼロ」は2008年、期限を切った核兵器廃絶協定の成立を目指す国際的な運動体として、カーター元米大統領、ゴルバチョフ元ソ連大統領などの呼びかけで結成されました。



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