2010年1月28日(木)「しんぶん赤旗」

派遣法 抜本改正訴え

「政治の責任で」と院内集会

（写真）院内集会であいさつする小池晃政策委員長＝27日、参院議員会館

　労働者派遣法の抜本改正めざす共同行動は２７日、「政治主導で抜本改正を」と題して、派遣法の抜本改正を求める集会を参院議員会館で開きました。政府の労働政策審議会が答申した改正案を政治の責任で是正して抜本改正をと訴えました。

　報告した日本労働弁護団の水口洋介幹事長は、「答申は規制緩和一辺倒から再規制して労働者を守る方向に顔を向けているが、踏み込み方は不十分だ」と指摘。登録型派遣などの原則禁止の例外とされる「常用雇用」や専門２６業務を見直し規制強化するなど答申をのりこえて政治の責任で抜本改正を実現させようとのべました。

　派遣ユニオンの関根秀一郎書記長は「答申のままでは使えない部分が大変多い」とのべ、違法行為をした派遣先に対する「みなし雇用」の直接雇用は期限の定めのない雇用とすることなどを求めました。

　派遣切りされた労働者が「偽装請負、二重派遣で働かされ雇い止めされた。違法行為をした派遣先に正社員化させるべきだ」（三菱ふそう元派遣社員）「専門業務と偽り６年３カ月も働かされて切られた。専門業務を見直してほしい」（日産自動車元派遣社員）などとのべ、抜け道を許さない改正を求めました。

　日本共産党の小池晃参院議員と高橋ちづ子衆院議員や民主、社民各党の国会議員があいさつ。小池氏は「製造派遣はいかなる形でも認めるべきでない」とのべ、常用雇用を禁止の例外とし、施行が３〜５年先など抜け穴があると指摘。「国会の責任が問われている。労働者の願いにこたえる抜本改正の実現に全力をあげる」とのべました。