2010年1月24日(日)「しんぶん赤旗」

小沢幹事長を被疑者聴取

土地疑惑関与が焦点

本人「秘書任せ」と否定

東京地検


 小沢一郎民主党幹事長の資金管理団体「陸山会」による土地取引をめぐる政治資金規正法違反事件で、東京地検特捜部は23日午後、小沢氏を任意で被疑者聴取しました。事件は、政権最大与党の現職幹事長が捜査当局の聴取を受けるという異例の事態に発展。本人関与の解明が最大の焦点となってきました。同日夜、都内のホテルで会見した小沢氏は、聴取は黙秘権を告知された上でのもので、供述調書2通に署名したことを明らかにしました。


 特捜部の聴取は、東京千代田区のホテルで午後2時から4時間半にわたって行われました。小沢氏が代表を務める陸山会が、2004年10月29日、東京都世田谷区に購入した土地代金として用意した4億円の原資と、これを同年分の政治資金収支報告書に記載しなかった問題について詳しく事情を聞かれたもようです。

 会見で配布した文書で小沢氏は、(1)土地代金4億円の口座への入金(2)土地の所有権移転を売買の翌年にしたこと(3)代金払い後に定期預金を担保に融資をうけたこと(4)個人で融資をうけて、陸山会に貸し付けた理由―について、「関与していないのでわからない」とし、秘書や元秘書のやったこと、と弁明しました。

 また報告書への記載内容についても「相談や報告は受けていない」としました。

 4億円の原資については、自宅を買い直した際に差額として残った2億円など、1989年から02年までの間に銀行から引き出した計5億6千万円のうち、土地購入時に個人事務所で保管していた4億数千万円から4億円を貸し付けたと説明。水谷建設などゼネコンからの裏献金については「不正な裏金はもらっておらず、事務所の者ももらっていないと確信している」などとのべ、一方的に疑惑を否定しました。



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