2010年1月20日(水)「しんぶん赤旗」

追加戦費330億ドル

アフガン増派 米オバマ政権要求へ

次年度 軍事費初の7000億ドル超に


 米国のオバマ政権がアフガニスタンへの米軍増派などの費用にあてるため、2010現会計年度(09年10月〜10年9月)の追加予算として330億ドル(約3兆円)を議会に要求する見通しとなりました。米紙ワシントン・ポスト(電子版)などが報じました。(山崎伸治)


 それによると、オバマ政権は2月1日にも議会へ提出する来年度の「予算教書」で、11会計年度の本予算に加え、現会計年度の追加予算として戦費の上乗せを要求する方針。そのほとんどがアフガニスタンへの3万人の増派にあてられるといいます。

 現会計年度の国防予算は総額6600億ドル(約60兆円)で、そのうちイラク、アフガン戦費は1280億ドル(約11兆6000億円)です。

 もし追加予算が認められれば、現会計年度の国防予算は6930億ドル(約63兆円)となります。

 またオバマ政権は「予算教書」で、次会計年度の国防予算として、7080億ドル(約64兆4000億円)を要求する見通しといいます。国防予算が7000億ドルを超えるのは史上初となります。

 ただ米軍制服組のトップ、マレン統合参謀本部議長は8日の講演で、米国は内外で経済的課題に直面しており、12会計年度以降の国防予算は削減を迫られるとの認識を示しています。

 さらにワシントン・ポストによると、オバマ政権は2月1日にも議会に提出予定の「4年ごとの国防計画見直し」(QDR)で、「六つの主要な任務分野」をあげ、必要な戦力と目標を明示。そのなかでアフガニスタン、パキスタンで偵察や攻撃の任務にあたる無人機を「最優先」と位置づけ、13年まで新型機などの調達をすすめることを目標にしているとしています。



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