2010年1月20日(水)「しんぶん赤旗」

土地購入の4億円どこから

資産報告に「該当なし」

小沢氏「積み立ててきた個人資金」

石川氏「信託銀行に積んであった」というが…


 民主党の小沢一郎幹事長の資金管理団体「陸山会」の土地購入疑惑で、小沢氏は4億円の購入原資について、「積み立ててきた個人資金」(16日の党大会)と言い出しました。しかし、小沢氏が衆院議長に提出した「資産等報告書」には、該当する記載が一切ないことが分かりました。「積み立て」が事実というなら公開義務に違反します。


 国会議員の資産公開は、各選挙後に行われ、所有する不動産、株券、預貯金、金銭信託、貸付・借入金などを公表する義務があります。

 小沢氏の場合、資産報告の1993年4月から直近の05年12月の提出分まで、「預金・貯金・郵便貯金」(当座預金や普通預金などを除く)の項目は、「該当なし」「なし」「なし 〇円」が続いています。

 では「積み立てたカネ」はどこにあるのか―。利回りが低い普通預金に4億円もの資金が、長年にわたって預けられていたということは考えにくいことです。

 一方、小沢氏の元秘書で、陸山会の事務担当だった衆院議員石川知裕容疑者(36)の弁護人は、購入原資の4億円は小沢氏からの貸し付けだったとしたうえで、「(小沢氏の)父親から相続して信託銀行に積んであった資金を、約10年前に引き出し、小沢氏の自宅に置いてあった」と説明しています。

 信託銀行への金銭信託であれば公表義務があります。しかし、資産報告書の「金銭信託」の項目も、「該当なし」です。

 信託銀行から引き出した後、億単位の巨額の「タンス預金」を長年にわたって保管することも不自然なことです。

 小沢氏は、「何ら不正なお金を使っているわけではない」といいますが、疑問は深まるばかりです。「しんぶん赤旗」が重機土木大手の「水谷建設」(三重県桑名市)関係者の証言で明らかにしたように、原資にはゼネコンの裏献金が含まれている疑いが強まっています。

 小沢氏側は資金の出所など真相を明らかにする責任があります。



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