2010年1月7日(木)「しんぶん赤旗」
藤井財務相が辞任
政権初 後任に菅副総理
鳩山由紀夫首相は6日、「健康不安」を理由に辞意を示していた藤井裕久財務相(77)の辞任を認め、後任に菅直人副総理兼国家戦略担当相(63)を充てることを決めました。国家戦略担当相は、仙谷由人行政刷新担当相(63)が兼務します。閣僚辞任は鳩山政権で初めて。2010年度予算案編成の責任者である藤井氏の辞任は、18日召集予定の通常国会での審議を控える鳩山政権にとって深刻な事態です。
首相は菅氏を起用した理由について、首相官邸で記者団に「(政権への)ダメージを最小限にするため、2010年度予算案をつくるに当たって、一番近くで見てきた人を後任にした」と述べました。また「私の一存で決めた。自分で決めてから、小沢一郎民主党幹事長に伝えた」と説明しました。
藤井氏は旧大蔵官僚出身。1977年の参院選で自民党から立候補して当選し政界入り。93年に離党後は小沢一郎・現民主党幹事長と行動をともにしてきました。現職閣僚では最高齢。昨年の衆院選を前に引退の意向を示したものの、鳩山氏から慰留されて立候補し当選していました。
来年度予算案は44・3兆円もの巨額の新規国債発行に依存しながら、軍事費は増加、大企業・大資産家優遇税制は温存しており、通常国会で問われることになります。

