
2009年12月5日(土)「しんぶん赤旗」
公益法人などへの天下り
94%が規制対象外
鳩山内閣の定義に矛盾
政府は4日、日本共産党の塩川鉄也衆院議員が提出した「府省庁による再就職のあっせんに関する質問主意書」に対する答弁書を決定しました。そこからは、天下りの代名詞というべき公益法人などの指定席ポストの大半が、根絶すべき天下りの対象から除外されてしまうという実態が浮き彫りになりました。
塩川氏が求めたのは、総務省が取りまとめた「各府省等からの再就職が5代以上続いている独立行政法人・特殊法人等・公益法人」(5月14日時点)での各ポストの再就職者に関する、それぞれの最終官職や府省庁によるあっせんの有無です。
答弁書(表参照)によれば、あっせんが確認されたのは2050人中125人で、わずか6%にすぎません。あっせんの有無の確認が容易な直近の再就職者に限定しても、410ポストのうち68ポストで、17%にとどまっています。
鳩山内閣は、天下りの定義を「府省庁からのあっせんを受けて再就職すること」としており、これに従えば、あっせんなしに再就職した場合は、天下りに該当しないことになります。今回の答弁書は、天下りの指定席ポストが、天下りの「裏ルート」となっていることを鮮明にしています。
再就職そのものを禁止に
塩川鉄也議員の話 「指定席」といわれる公益法人などへの天下りの実態が新たに明らかになりました。民主党はこれまで「裏ルート」として追及してきましたが、鳩山内閣が打ち出した天下りの定義では、この大半が、天下りに該当しなくなるという矛盾が生まれてきます。
あっせんを禁止するのではなく、こうした再就職そのものを天下りとして禁止すべきです。
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