2009年11月2日(月)「しんぶん赤旗」
中小商工集会・分科会
エコで仕事・技術開発
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「地域の宝を生かし、新時代をきり拓(ひら)こう」と京都市で開かれている第16回中小商工業全国交流・研究集会は2日目の1日、20の分科会を開き、不況の中での仕事おこしや中小経営の課題などを参加者で交流しました。
「環境エコロジー、リサイクルと中小企業の役割」をテーマにした分科会では、京都府の設備機械関連の中小業者が、小さな力で大きな回転力を伝える変速機の開発に取り組み、一定のめどが付いたと報告しました。風車発電やガソリンエンジンを電気自動車に転換するリサイクルも紹介し、参加者からは「すごい」と共感の声があがりました。
山村で暮らす参加者は、手入れがされず災害の原因ともなっているカラマツ材のストーブを開発・普及し、エネルギーとして地域資源を活用している経験を紹介。伐採材の運び出しや森林の手入れで地域の雇用への貢献も期待されると語りました。
千葉県の自動車整備業者は、電気自動車の普及で仕事が大幅に減る懸念について発言。助言者の諸富徹京都大学大学院准教授が、電気自動車への移行にはまだまだ時間がかかる、水素など他のエネルギーを使う自動車の開発も想定されており、むしろ多様な整備技術が求められると発言。風力や水力など自然力の発電は地域で取り組まれるもので、製造、修理、保全などで地域中小企業の技術と役割が出番となると語りました。