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2009年10月25日(日)「しんぶん赤旗」

三鷹事件

風化させぬ記念碑を

真相解明求めつくる会


写真

(写真)「三鷹事件」60周年記念シンポジウムであいさつする梁田政方氏=24日、東京都三鷹市

 「三鷹事件のモニュメントをつくる会」は24日、三鷹事件60周年記念シンポジウムを東京都三鷹市の武蔵野芸能劇場で開き、「事件の真相解明を目指し今日的意義を考える」をテーマに意見交換しました。120人が参加しました。

 三鷹事件のモニュメントをつくる会発起人の梁田政方さんはあいさつで、「三鷹事件が起きたときは政治的にも大きな転換期を迎えていた。現在との共通点もふまえ、この教訓を将来に生かそう」と述べました。

 パネリストとして伊部正之福島大学名誉教授、鶴見祐策弁護士(竹内景助再審弁護人)と堀越作治元朝日新聞編集局次長の3人が発言。鶴見氏は、「事件の本質は権力構造の特殊性を抜きにして解明することはできない。戦後最大の謀略事件を風化させることなく今後に生かそう」と話しました。

 謀略事件の関係者として発言した岡田十良松さん(83)=松川事件元被告=は、「これまで死に物狂いでたたかってきたが、真犯人はいまだに見つからず事件は終わっていない。事件に直接かかわってきたものとして、生きている限り冤罪(えんざい)をなくすための支援を続けていきたい」と語りました。

 「会」は2005年に設立。事件の重大性を後世に語り継ぐためのモニュメントを、事件現場に建立することを三鷹市に要請しています。


 三鷹事件 1949年当時の国鉄労働者大量解雇に反対するたたかいが盛り上がりをしめすなか、同年7月15日、三鷹駅構内で無人電車が暴走、付近の交番・民家などを破壊した事件。一般住民6人が死亡、19人が重軽傷を負いました。60年たった今日でもその真相は不明。犯人の疑いをかけられた労働者は、裁判で1人を除き全員無罪になりました。有罪とされた竹内景助氏は拘置所で不当な扱いを受けて病死。事件当時、風呂に入っていた事実も明らかになっています。


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