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2009年10月19日(月)「しんぶん赤旗」

グリーンウエーブ 各地で


 18日の日曜日、諸団体の共同で農業の再生と食の安全・健康を考える一斉行動「グリーンウエーブ」(「食糧の波」)の行事が各地でおこなわれました。北海道と岩手県のとりくみを紹介します。


“水より安い米”実態

岩手

 岩手県の食健連加盟組織「いわて食・農・地域を守る県民運動ネットワーク」は岩手県生協、農民連などが実行委員会をつくり、花巻市で「食と農のまつり」をおこないました。

 同市は、童話作家で農業指導者だった宮沢賢治が活動した土地です。「イーハトーブの郷で米を見直そう」と題したまつりでは、新米の「ひとめぼれ」を500CCのペットボトルに入れて120円で販売しました。その傍らには同じ量のミネラルウオーターを置き、1本137円と表示しました。

 岩手県農民連の岡田現三事務局長は、「きょうはお米を120円でお願いしていますが、市場に出荷すると農家の手取りは91円にしかなりません」と説明しました。買い求めた人は「そんなに安いのですか」。岡田さんは、「消費者の人といい交流になりました」と語りました。

 まつりは、花巻農協が後援し、約200人が参加。つきたてのもちをほおばり、新米ご飯、旬の野菜の汁物を食べながら楽しい交流が行われました。

 民医連の病院職員による骨密度測定の健康チェック、ソバ打ちや伝統のおやつ作り、新鮮な牛乳の生クリームをペットボトルに入れて振り回しバターづくりをする企画には列ができました。

 午後は、教育評論家で宮沢賢治の研究家としても知られる三上満さんが「農と賢治」と題し講演しました。


野菜配り駅頭で宣伝

札幌

 北海道農協労連(北海道単位農業協同組合・農業共済組合労働組合連合会)は、JR札幌駅南口で「食料自給率の向上」の署名を訴えました。

 道農協労連の役員ら20人が通行人に北海道産野菜とビラを配ってアピールしました。毎年、配布される新米は冷害の打撃による被害で今年は断念しました。

 買い物帰りの人たちが「食料を輸入に頼る時代は終わりました。国内の農業生産を発展させましょう」と書いたビラと道内産野菜を次々に受け取っていました。

 配られた野菜は、札幌産の玉ネギ「札玉」と千歳産のジャガイモ「インカのめざめ」をセットにしてビニール袋に入れたものです。

 札幌市内の大学に通う女性(20)は「日本で生産できる農産物は輸入に頼るべきではありません。農家の人たちがやっていけるようにするためにも、安全のためにも、国内の農業をもっと守る必要があると思います」と話しました。

 400袋の野菜セットは、15分程でなくなりました。



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