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2009年10月14日(水)「しんぶん赤旗」

中小企業の営業

売り上げ減深刻

町工場は底抜け状態

「5割減以上」が13.8%


 売り上げ、利益は底ばい状況、金属・機械製造業(町工場)は底抜け―全国商工団体連合会(全商連)の2009年下期の「営業動向調査」(速報)でこんな実態が浮き彫りになりました。「経済・金融危機後の不況は依然、深刻」と調査は指摘しています。


2009下期全商連調査

 全商連付属中小商工業研究所が年2回実施しているもので、8月12日から9月11日に調査し、全国の中小業者679人から回答を得ました。

 それによると売り上げ動向は、前年同期比で売り上げが「増えた」割合から「減った」割合を引いた売り上げDIはマイナス71・6となり、大幅下落となった09年上期のマイナス71・7に引き続き底ばい状態が続いています。売り上げ減の内訳は、「5割減以上」が13・8%(09年上期11・9%)、「3割減から5割減以内」が12・2%(同10・7%)と売り上げ減に悩まされる割合が増えていることを示しています。

 利益動向は利益DI(前年同期比で利益が「増えた」割合から「減った」割合を引いたもの)がマイナス74・5(09年上期マイナス76・2)とわずかながら改善傾向を見せました。しかし「利益5割減以上」の人が14・6%(09年上期13・2%)と減少に悩まされる人が増えていることを示しています。

 「資金繰り」の状況では、「余裕ができた」が1・9%(09年上期0・7%)と08年上期以来2%割れが続いています。「普通(まあまあ)」との合計は34・8%(同30・2%)と調査開始以来最悪となった09年上期に比べわずかな改善となりました。しかし「窮屈」が43・9%(同48・9%)と依然4割を超えているのに加え、「見通しが立たない」が15・5%(同15・3%)、「返済が滞っている」が5・6%(同5・5%)と深刻な状態の業者がわずかながら増えました。

 金属製品・機械器具製造業は、売り上げDIがマイナス91・0(09年上期マイナス82・3)、利益DIがマイナス89・1(同84・9)と09年上期に引き続いて下落し、底抜け状態となっています。

 中堅・大企業の景況が「底打ち」と伝えられるが、「小企業への波及の兆しは認められない、が率直な状況」と同調査は告発しています。

グラフ

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