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2009年10月5日(月)「しんぶん赤旗」

非核化へ対話を推進

中朝首相会談で一致

温氏 「6カ国」復帰求める


 【北京=山田俊英】中国の温家宝首相は4日、北朝鮮への公式訪問を開始。同日、北朝鮮の金英逸(キム・ヨンイル)首相との会談で、朝鮮半島非核化の目標を改めて確認しあい、実現のため対話を進めることで一致しました。北朝鮮は核実験を強行し、6カ国協議からの離脱を表明していました。温首相は3日間の滞在中、金正日(キム・ジョンイル)朝鮮労働党総書記とも会談し、核問題の平和解決をめざす6カ国協議への復帰を働きかけます。

 金首相との会談で温首相は「朝鮮半島非核化の目標を堅持し、半島と北東アジアの平和、安定を維持することは(北)朝鮮を含め各国の利益に合致している」と説得しました。また、「対話を通じて朝鮮半島非核化を実現することは国際社会の共通認識だ」と呼びかけました。

 金首相はこれにこたえて「多国間、2国間での対話」の意思を示しました。金総書記は9月18日に戴秉国・中国国務委員に対してやはり「2国間、多国間の対話」を表明していました。

 北朝鮮が5月に核実験を強行した後、6カ国協議議長国として北朝鮮に対話復帰を粘り強く働きかけて中国は北朝鮮の核実験を批判し、国連安保理の制裁決議に加わりました。

 今回の温首相訪問を北朝鮮は非常に重視し、金総書記自ら温首相を空港に出迎えるなど異例の厚遇を見せました。

 中国側は経済援助もてこに北朝鮮に対話復帰を呼びかけており、4日には経済・貿易などに関する両国の協力文書が調印されました。

 温首相には楊潔篪(ようけつち)外相ほか、張平・国家発展改革委員会主任、陳徳銘商務相の2人の経済閣僚、王家瑞共産党対外連絡部長、6カ国協議議長の武大偉外務次官、人民解放軍の劉振起・総政治部副主任が随行しています。



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