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2009年9月30日(水)「しんぶん赤旗」

歴史に根ざす中立志向

EUとの関係に慎重

来月2日に再国民投票

アイルランド


 「アイルランドは中立であるべきだ」―。人口430万人のアイルランド国民には根強い中立志向があります。欧州連合(EU)の新しい基本条約(リスボン条約)批准の是非を問う国民投票にも影響を与えてきました。10月2日に再度の国民投票が実施されます。(ダブリン=小玉純一 写真も)


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 首都ダブリンの衣料品店で働くアラン・ウォルシュ氏(37)は「賛成に投票するつもりだ。政府もEUもアイルランドの中立を約束した。アフガニスタンに派兵しないということだと思う」と話します。

 EU加盟国アイルランドは北大西洋条約機構(NATO)に加わっていません。外務省幹部によれば、国連の平和維持部隊としてアフリカなどに派兵してきましたが、アフガンには警察官を派遣しているだけです。

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(写真)カレン・デバイン博士

 昨年の投票で国民の53%が反対し、リスボン条約批准を拒否しました。条約で中立が保たれるか不安だというのも大きな理由でした。

 EUはこれに対し、6月の首脳会議で「リスボン条約は、軍事的中立というアイルランドの伝統的方針を侵害しないことを法的に保障する」と決めました。アイルランド政府は今回、EUの約束を宣伝して国民投票に臨んでいます。

 非政府組織「平和中立同盟」のロジャー・コール議長は「中立はアイルランド国民に深く根ざした価値観だ」といいます。また「アイルランドは長い間、大英帝国の一部だった。アイルランドはそれとたたかった」と背景を指摘します。

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(写真)英国支配とたたかった人たちを投獄、処刑したキルメイナム刑務所。現在は博物館=ダブリン

 ダブリン・シティ大学のカレン・デバイン博士は、アイルランドの中立志向を、英国からの独立と第2次大戦の経過から説明します。「第2次大戦で少なくないアイルランド人が英国側にたって参戦したとはいえ、国としては中立だった」「内戦を経て英国から独立した経過から、英国側につくと国内対立が激化してしまうのでそれもできず、英国との特別の関係からドイツ側にもつくわけにいかなかった」といいます。

 アイルランド政府がいう「軍事的中立」や、リスボン条約と中立との関係については、EUの欧州共通安全保障政策との関係も含め、さまざまな議論があります。反戦グループは、西部のシャノン空港を米軍が利用していることを問題にしています。


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