2009年9月17日(木)「しんぶん赤旗」
堀越事件
懲戒にもならない
東京高裁 刑法学者が証言
社会保険庁職員だった堀越明男さんが休日に勤務と無関係の場所で「しんぶん赤旗」号外を配布したことが、国家公務員法と人事院規則違反に問われた「国公法弾圧堀越事件」の第11回控訴審公判が16日、東京高裁(中山隆夫裁判長)で行われました。
弁護側証人として、早稲田大学の曽根威彦教授(刑法)が証言。国家公務員の政治活動を禁じた国家公務員法について「公務員でありさえすれば罪に問えるものではない。(本事件は)政治活動と職務行為との関連性が欠落している。刑事罰はおろか懲戒処分になる前提すらない」とのべました。
堀越さんが今回の件で社保庁から処分などをうけていないことについて、曽根教授は「公務員内の規律でもおとがめなしとされた行為に、懲戒処分より制裁性が高い刑事罰を加えるのは本末転倒」だと指摘。「社会秩序の維持を名目に行為者の危険性を早期に処罰することがナチスや戦前の天皇制国家では行われた。今回の処罰の仕方がそれに近いと危惧(ぐ)をしている」とのべました。
また曽根教授は「行為の結果が、具体的な弊害、危険性をもたらさなかった場合は刑罰を差し控えるべき」だとのべ、逮捕の不合理性を指摘しました。
今回の公判で、警視庁が堀越さんを隠し撮りしたビデオテープ22本と関連の報告書の開示が決まりました。次回公判は11月4日午後1時15分からです。

