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2009年9月11日(金)「しんぶん赤旗」

医療保険改革、早期に

米両院合同会議 オバマ大統領が法成立訴え


 【ワシントン=西村央】オバマ米大統領は9日夜、米上下両院合同会議で医療保険改革について演説しました。失業や倒産などで、毎日1万4千人の無保険者が新たに生まれている現状を指摘。「いまこそ行動すべきときだ」として、党派的な対立を続けることなく審議中の改革案の早期成立を図るよう訴えました。

 年頭に行う一般教書演説以外で、米大統領が上下両院合同会議で演説するのは異例。米東部時間の午後8時から約50分にわたった演説は、視聴率の高い時間帯に全米に中継され、国民にも直接訴えるものともなりました。

 医療保険改革をめぐっては、米国内で賛否両論が飛びかっています。オバマ氏は演説で、改革案への批判に反論し、「改革より、これをつぶすことで政治的効果を狙う駆け引きで、時間を浪費するわけにはいかない」と強調しました。

 医療保険改革に要する費用については、10年間で9千億ドル(約85兆円)と、これまで言われていた1兆ドルを下方修正。そしてこの計画が新たな財政赤字を生むのではなく、制度改革で長期的には4兆ドルの赤字削減につながるとの見通しを示しました。

 また民間の保険よりも負担が小さく、加入しやすい政府運営の保険を創設するという「公的オプション」を導入する意向を改めて表明。反対が根強いことも念頭に、さまざまな提案を受け入れるとの姿勢も示しました。

 オバマ政権は年内の法案成立に向け、早期の議会可決を目指しています。



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