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2009年9月9日(水)「しんぶん赤旗」

新基地予定地に隣接

アオサンゴ群集守れ

県天然記念物指定を陳情

沖縄


 沖縄県の名護市辺野古の米軍新基地建設予定地に隣接する大浦湾チリビシのアオサンゴ群集を県の天然記念物に指定することを求め、市民団体が8日、高嶺善伸県議会議長あてに陳情しました。


 要請したのは、沖縄リーフチェック研究会(安部真理子代表)、「すなっくスナフキン」(西平伸代表)、「じゅごんの里」(東恩納琢磨代表)の3団体。

 陳情書は、同サンゴ群集の学術的価値として▽IUCN(国際自然保護連合)のレッドデータリスト絶滅危惧(きぐ)II類に掲載されている▽単一種からなるサンゴ群集の規模(長さ50メートル、幅27メートル、高さ12メートル)は他に報告例がなく世界的に見ても希少である―ことなどを列挙。「アオサンゴ群集は世界的にも貴重で普遍的な価値を持つことから天然記念物として積極的に保護し、次世代に引き継ぐべき沖縄の宝であると考えられる」としています。

 陳情提出後の県庁での記者会見には、賛同団体である日本自然保護協会の大野正人氏、沖縄生物多様性市民ネットワークの伊波義安代表世話人が同席。伊波氏は、「沖縄はこれまで米軍基地や公共工事で自然がズタズタにされてきた。天然記念物指定は、世界でも特に生物多様性に優れる沖縄県のサンゴ保全への取り組みを世界に伝える良い機会だ」と語りました。

 沖縄リーフチェック研究会の安部代表は、「辺野古に基地ができれば大浦湾海域全体への環境影響が懸念される。環境面から(新基地建設予定地の)自然の豊かさをアピールしていきたい」と話していました。



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