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2009年9月8日(火)「しんぶん赤旗」

核放棄なき対話なし

日米韓 対北方針を確認


 北朝鮮が米中韓3国と接触を再開する一方、核兵器開発は続けると言明していることに対し、日米韓3国は7日までに、北朝鮮が核兵器を放棄する姿勢を明確にしないかぎり対話に応じない方針を確認しました。(中村圭吾)


 東アジア歴訪中の米国のボズワース北朝鮮政策担当特別代表は6日、来日に先立ちソウルで、「北朝鮮の態度に根本的変化はない。まだ北朝鮮との対話を始めるべき時点ではない」と語りました。

 北朝鮮は8月、米クリントン元大統領の訪問を受け入れ、拘束していた米国人記者を釈放。故・金大中(キム・デジュン)元韓国大統領の弔問団として金正日(キム・ジョンイル)総書記の側近を派遣するなど、米国、韓国との緊張を緩和する動きを見せてきました。

 核問題では9月4日に、国連安全保障理事会の制裁委員会にあてた書簡で「ウラン濃縮が仕上げ段階」に入ったと表明。核兵器開発を続ける一方、米朝の直接対話を求める姿勢を打ち出しました。

 ボズワース氏の言明は、核兵器の放棄という根本問題で態度を変えないまま対話を求める北朝鮮に対する「返答」ともいえます。

 ボズワース氏は、「完全で検証可能な朝鮮半島の非核化が、問題の核心だ」と指摘。日本、韓国との当局者との会談で、北朝鮮が、核放棄を明文化した2005年の6カ国協議の共同声明の義務履行の姿勢を明確にしない限り、米朝対話を行わないことで合意しました。

 韓国政府の当局者も、現地メディアに対し、「北朝鮮は最近、一部融和的な動きをしたが、一方で核開発を進めていることを明かすなど、根本的な変化は見えない」と指摘。「北朝鮮の態度は従来と同じであり、われわれの行動も従来と同じだ」と語りました。



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