2009年9月4日(金)「しんぶん赤旗」
敦賀1号機
老朽原発40年超運転へ
保安院が「継続」認可
廃炉計画から一転
経済産業省原子力安全・保安院は3日、原子力委員会に対し、来年3月に運転開始から40年になる日本原子力発電敦賀原発1号機(福井県敦賀市)の運転継続を認めることを報告しました。当初、寿命が30年程度とされた原発で40年を超えて運転が認められたのは、日本で初めてです。
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敦賀原発1号機(出力35万7000キロワット)は、1970年3月に運転を開始した、現在稼働中の原発としては最も古い原発です。81年4月に放射能漏れ事故を起こしていたことが発覚し、その後も老朽化に伴ってさまざまな事故が発生しました。
原発の運転は、当初30年程度と想定されていました。しかし、敦賀1号機は運転開始から30年を迎えた2000年に老朽化対策を実施したとして運転を継続。日本原電は02年に、1号機を来年末で廃炉にし、新たに出力153万8000キロワットの超大型原発2基を新設する計画を発表しました。
ところが、新設が計画どおり進まないため、同社は今年2月に、1号機の運転を継続する方針を決め、手続きを進めていました。
日本原電は同日、1号機の運転は、新たに建設する3号機の運転を始める16年までとすると発表しました。
今後5年でさらに6機
今後数年のうちに運転開始から40年を迎える原発は全国各地にあり、今後次々、運転継続の手続きが進められるとみられます。
敦賀原発1号機に続いて40年を迎えるのは、関西電力美浜原発1号機(福井県美浜町)で、2010年11月。このほか、今後5年間の14年末までに運転開始から40年を迎えるのは以下の原発です。
東京電力福島第1原発1号機(福島県大熊町、双葉町)、関西電力美浜原発2号機(福井県美浜町)、中国電力島根原発1号機(松江市)、東京電力福島第1原発2号機(福島県大熊町、双葉町)、関西電力高浜原発1号機(福井県高浜町)。


