2009年9月1日(火)「しんぶん赤旗」
侵略美化教科書採らず
前回判断覆す 滋賀の中高一貫校
滋賀県教育委員会は31日、前回の教科書採択で「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社版歴史教科書を採用した中高一貫教育校の県立河瀬中学での教科書を東京書籍に変えることを決めました。
「つくる会」の教科書採用に反対して署名運動を続けてきた「『つくる会』教科書を中学生の手に渡したくない市民・保護者の会」では、「問題の教科書を採択する動きが徐々に広がろうとしているときに、滋賀で採択を覆したのはとても大きい」と歓迎しています。
「子どもと教育を守る滋賀県民の会」も8月に、「つくる会」の扶桑社版、自由社版の教科書は「歴史を築いてきた民衆のたたかいを冒涜(ぼうとく)し、侵略戦争を肯定、国民主権をないがしろにし、平和と民主主義の理念に反する」と問題点を教育委員会に申し入れていました。
全教滋賀教職員組合の角田純一郎書記長も「『つくる会』教科書は、教科書の体をなさず、内容も事実にあわない。採択されなかったことは喜ばしい」と話しています。