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2009年8月8日(土)「しんぶん赤旗」

草の根の力 世界動かす

原水爆禁止世界大会・長崎始まる


 「来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議を歴史的な転換点に」。原水爆禁止2009年世界大会・長崎が7日、長崎市内で始まりました。海外と全国各地から集まった約7000人の代表で長崎市民会館体育館の第1、第2会場はともに満席となり、世界と日本の草の根から核兵器廃絶のうねりをつくりだす決意と熱気に包まれました。9日まで開催されます。

 「折り鶴」の歌と手拍子にのって、国民平和大行進の通し行進者8人、飛び入り行進した青年2人、海外代表が登壇。全労連の大黒作治議長が開会宣言しました。

 田上富久・長崎市長が特別報告し、核兵器の開発と製造は「安全ではなく不安を獲得させた」として、「核兵器廃絶の流れをつくることは、市民・NGOに課せられた課題だ」と語りました。

 主催者報告した世界大会議長団の安斎育郎氏は、「核兵器のない世界」にむけた地球的規模での行動をよびかけた国際会議宣言について報告し、「草の根の一つひとつの実践こそが非核の世界へと導くエンジンになる」と訴えました。

 ドゥアルテ国連軍縮問題上級代表につづき、エジプト、マレーシア、メキシコの政府代表が発言しました。

 被爆者の報告で、日本被団協の田中熙巳事務局長が、政府と原爆症認定集団訴訟の解決について合意したとのべると、大きな拍手がわきおこりました。長崎被災協の谷口稜曄会長は、「再び被爆者を生まない世界にしよう」とよびかけました。

 海外と国内の代表が運動を紹介。北海道の高校生は、曽祖母の被爆体験を聞き、「悲しく、悔しく、泣いた」と原爆への思いを語り、大阪の学生は「私たち一人ひとりが歴史を動かす大きな力をもっている。核兵器廃絶へ、がんばりましょう」とよびかけました。

 初参加という兵庫の男性(22)は、「この世界大会で兵庫や全国の仲間と語り合い、どういう行動が必要か、考えたい」と期待を語りました。



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