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2009年8月6日(木)「しんぶん赤旗」

侵略戦争美化の教科書

採択阻止へ集会

東京・杉並


 「杉並の教育を考えるみんなの会」は5日、東京都杉並区教育委員会の教科書採択を12日に控え、侵略戦争を美化する「新しい歴史教科書をつくる会」の扶桑社版、自由社版の教科書採択を阻止しようと区役所前で集会を開きました。同区では前回2005年に扶桑社版が採択されました。区内の教師や保護者らが、教育に介入する政治権力を区民の力ではね返そうと思いを語りました。

 小学6年生の子を持つ父親は「(採択されれば)来年から使うことになる」と危機感を覚え、運動に参加しました。4日に自由社版を採択した横浜市教育委員会の今田忠彦委員長が「日本人として生まれたことを悲しませる教科書はだめだ」と主張したことについて「(私は)親として子どもには、いいことも悪いことも知ってほしい。知った中で自分の考えを基に社会をつくっていくという歴史教育をしてほしい」と訴えました。

 中学校の社会科教師は扶桑社版教科書で4年間、授業をしてきた経験を踏まえ「歴史認識を育てるには使えない教科書」だと批判しました。

 参加者らは「平和への問いかけのかけらもない」両社の教科書を採択しないよう求める要望書を拍手で採択。集会後、代表らが教育委員会に要請しました。

 一方、東京都教職員組合杉並支部、杉並区教職員組合、東京都高等学校教職員組合第三支部の3団体は共同して4日、扶桑社版、自由社版の教科書を採択しないことなどを求めた署名2000人分を教育委員会に提出しました。署名は同区内の小中高の教員を対象に集めたものです。



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