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2009年8月3日(月)「しんぶん赤旗」

従軍英兵が帰還要請

アフガン戦争 首相に手紙


 【ロンドン=小玉純一】英国のアフガニスタン従軍兵士が7月30日、アフガン従軍英兵の帰還をブラウン首相に求める手紙を首相官邸に手渡しました。英メディアが報じました。2001年以来のアフガン戦争で従軍英兵が英政府の方針に公然と反対を表明するのは初めてといいます。

 手紙を出したのは、陸軍軍需品補給部隊のジョー・グレントン勤務伍長(27)。06年から07年にかけ、7カ月従軍して帰国。現在アフガンへの再従軍を拒否しています。任務放棄について軍法会議の尋問が3日にも行われる予定で、有罪の場合2年間の収監に直面します。

 手紙は、「自国民を参戦させる政府には、人命と自由の擁護という正当性を確保する義務がある。アフガン戦争はテロの危険を減らしていない。アフガンに死と破壊をもたらしている。アフガンでのわれわれには正当性がない」と主張しています。

 グレントン氏はメディアに対し、英軍機の爆発で死亡した14人の英兵のひつぎを運んだ記憶が頭から離れないと語っています。「(駐留目的について)当初はアヘン栽培の停止、次にインフラの再建、そして民主主義をもたらすといわれたが、何も実現しなかった」と指摘。「われわれは何をやっているのか」と自問するようになったと話しています。

 国防相は同氏が法的手続きの最中にあることを理由にコメントをしていません。


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