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2009年7月18日(土)「しんぶん赤旗」

派兵恒久法の必要性強調

09年度版防衛白書 駆け込み発表


 浜田靖一防衛相は17日の閣議で、2009年度版防衛白書を報告し、了承されました。今回の白書は、総選挙が8月末に予定され、自公政権退場の可能性もあるもと、麻生太郎首相在任中に、駆け込み的に発表されました。

 白書は、新たに「海洋政策に関する取組」という項目を設け、3月からソマリア沖アデン湾で始めた「海賊対処」名目の自衛隊の活動の“意義”に言及。海外派兵恒久法制定の必要性を改めて強調しています。

 白書は「海賊対処」について、「わが国としても国際的な責任を積極的に果たしていくことが必要」だと述べています。そのうえで、停船命令に従わない海賊船と思われる船舶に対する「危害射撃」を認める新たな武器使用基準などを定めた「海賊対処」派兵法(6月成立)を、「より適切かつ効果的に海賊行為に対処するための規定」だと主張しています。

 「わが国が行う活動内容などを定めた一般的な法律を整備しておくことが、迅速かつ効果的に国際平和協力活動を行うために望ましい」と、海外派兵恒久法制定の必要性を示しています。

 白書は、「宇宙開発利用に関する取組」の項目も新設。宇宙基本法に基づいて政府が決定した防衛省・自衛隊の軍事衛星の活用などを盛り込んだ宇宙基本計画(6月)を受け、防衛省として「安全保障分野における新たな宇宙開発利用を推進するため、内閣官房をはじめとする関係府省との連携を図りつつ、精力的に具体的な施策の検討を進めていく」としています。

 沖縄関連では、5月に在沖縄米海兵隊のグアム「移転」協定が発効したことや、日本側が09年度予算に「移転」の際のグアム新基地建設費用として346億円を予算措置したことなどを記述しています。



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