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2009年7月16日(木)「しんぶん赤旗」

鳩山民主代表

偽装献金 深まる闇

ころころ変わる説明

動機は? 出所は?


 世論調査でも8割近くが「説明に納得できない」とする民主党・鳩山由紀夫代表の故人の名前などを使った虚偽献金問題。動機もカネの出所も不透明なままで、疑惑は深まるばかりです。(「政治とカネ」取材班)


写真

(写真)1ページまるごと削除された「友愛政経懇話会」の政治資金収支報告書(07年)

 鳩山氏側の説明によると、鳩山氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」(友愛懇)の虚偽献金は、2005年からの4年間で、のべ193件、総額2177万8000円。年平均550万円近くにのぼる虚偽記載をなぜ、続けていたのか―。

 鳩山氏は、6月30日の会見で、「私への個人献金があまりにも少ないので、それがわかったら大変だという思いが(担当秘書に)あったと推測される」とのべました。

「個人」→「企業」

 しかし、友愛懇は、1998〜07年の10年間に、総額約5億9000万円もの個人献金を記載しています。

 「個人献金」はけっして少なくありません。

 このため、鳩山氏は7月3日には、「『鳩山はカネを持っているから』ということで企業・団体献金がなかなか集まらない。その焦りのなかで、個人献金を増やしてしまったのではないかと推察する」と変更しました。

 4日には、「もともと8000万円ほど(友愛懇に)貸し付けている。これ以上増やすのは、秘書にとってつらい話になったのではないか」とのべました。

 ころころ説明が変わりますが、多額な偽装の理由は不明のままです。

訂正を再訂正?

 友愛懇は、05〜07年の間、のべ138人分の献金、計1771万2000円を削除する訂正をしました。

 しかし、削除された複数の人が「献金した」と証言していることがわかり、鳩山氏も10日、「現実には寄付していただいた方も何人かいた」と認めました。

 収支報告書の再訂正が必要な事態。「政治活動の公明と公正を確保」するという政治資金規正法の趣旨に反する行為です。

 友愛懇の収支報告書によると、「氏名、住所、職業、金額、寄付年月日」を記載しなくていい5万円以下の「匿名献金」は98〜07年の10年間で、総額約3億4000万円にのぼります。個人献金の約6割。

 5万円超で多くの虚偽記載があっただけに、匿名献金にも偽りはないのか、という疑いがでてきます。

 鳩山氏の担当弁護士は、「鳩山氏個人の金以外に、いわゆるヤミ献金、不正な献金は見当たらなかった」といいました。しかし、出所を明かせない裏献金は入っていなかったのか―。解明が必要です。



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