2009年6月21日(日)「しんぶん赤旗」
有効票1割を再集計
イラン護憲評議会が表明
【カイロ=松本眞志】カタールの衛星テレビ・アルジャジーラによると、イラン護憲評議会スポークスマンは20日、「護憲評議会には法的な義務はないが、(敗北した)3候補の代表立ち会いの下で有効票の1割を無作為に再集計する用意がある」と表明しました。
護憲評議会は、イスラム教義や憲法との関係で国会決議を検討し、選挙立候補者の事前審査を行う権限を持つ機関で、保守派が支配しています。アハマディネジャド氏当選の結果には変化はないものとみられます。
表明は、護憲評議会と大統領候補との協議後に発表されました。協議にはアハマディネジャド氏を除く3候補が招かれましたが、保守派のレザイ元革命防衛隊司令官のみが出席。改革派のムサビ元首相とカルビ元国会議長は、再選挙実施を要求して話し合いに加わりませんでした。
ムサビ氏の支持者らは20日にデモを計画していましたが、穏健派の聖職者は同日、抗議行動の自粛を呼びかけました。カルビ派は同日、午後に予定していた集会を当局の許可が得られなかったとして中止しました。
最高指導者ハメネイ師は19日の演説で、改革派に選挙結果受け入れと抗議行動停止を求め、行動を継続した場合、「流血の事態の責任を負うことになるだろう」と警告しています。

