2009年6月13日(土)「しんぶん赤旗」

対北朝鮮問題

「引き続き外交努力」

制裁強化とともに 米特別代表が強調


 【ワシントン=小林俊哉】米国の北朝鮮政策担当のボズワース特別代表は11日、米上院外交委員会で証言し、「われわれの選択は、真剣かつ効果的な外交努力を続けることだ」と述べ、北朝鮮への制裁強化をすすめる一方、外交努力による問題解決に引き続き努力する姿勢を示しました。


 ボズワース氏は、北朝鮮に対する米国の対応を(1)緊密な地域協議と協力(2)国連および各国による制裁(3)適切な防衛措置(4)外交的関与による非核化への道筋の交渉―の「4本足の戦略」として位置づけました。

 「米国は6カ国協議の枠組みの中で、2国間協議も含め、外交を通じて相違点を克服するため、北朝鮮と交渉する用意があることに変わりはない」と表明。「米国は北朝鮮国民に敵対する意図をもっていないし、北朝鮮の体制を武力で変えようと脅してはいない」と強調しました。

 米国は、平和的手段で朝鮮半島の非核化を実現することを決めた2005年9月の6カ国協議「共同声明」を守ると表明。「(非核化という)目的を追求するための真剣な交渉に戻ることが、北朝鮮の最大の利益だ」と述べました。

 また、北朝鮮をテロ支援国家に再指定することについては、すでに別の関係法制で北朝鮮に制裁を科していることから、「(再指定しても)何らかの新たな制裁を追加することにはならない」と述べ、実効性に乏しいと指摘しました。



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