2009年6月12日(金)「しんぶん赤旗」

徳山ダム導水路ムダ

愛知県を提訴

住民、撤回求める


 愛知県に徳山ダム(岐阜県揖斐川町)の水を木曽川へ流す導水路事業からの撤退を求めている「導水路はいらない! 愛知の会」の92人が、神田真秋知事と県企業庁長を相手取り、同事業への公金支出差し止めを求める訴えを、11日に名古屋地裁に起こしました。

 同事業は、異常渇水時の河川環境改善や新規利水などを「目的」に、ダムの水を揖斐川から長良川を経由して木曽川に流す巨大トンネル建設計画です。独立行政法人水資源機構が今年度中の着工を予定。事業総額は890億円で、うち318億円を愛知県が、残りを国と岐阜・三重両県、名古屋市が負担します。

 同会は、「水は余っており、無駄な事業」と主張。600人以上で県の公金支出差し止めを求め監査請求をしていました。県監査委員が5月13日に却下を決定したため、これを不服として訴訟に踏み切ったものです。

 この日、原告と支援者は、名古屋市中区の県庁前でのアピール行動のあと、裁判所までデモ行進。同会の小林収共同代表と加藤伸久事務局長は「県は一日も早く導水路事業から撤退すべきだ」などと訴えました。

 日本共産党は、計画当初から事業の中止・撤退を政府・自治体に求め、住民団体と共同して運動してきました。このなかで、名古屋市の河村たかし市長が5月、同事業からの撤退を表明。事業中止へ住民の期待が高まっています。



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