2009年5月28日(木)「しんぶん赤旗」

西松献金で泥仕合 自・民が党首討論


 麻生太郎首相と民主党の鳩山由紀夫代表は二十七日、衆参の国家基本政策委員会合同審査会で、今国会初の党首討論を行いました。

 両者とも西松建設からの違法献金問題にふれましたが、麻生首相が「(西松事件の)責任をとったというが、(小沢一郎前代表が)代表代行というのが責任のとり方なのか。国民目線では理解し難いのが実感だ」と攻撃すれば、鳩山氏が「そちらにも(政治資金規正法を犯した人が)たくさんいる」と反撃するなど、党内に金権疑惑を抱える者同士の泥仕合に終始しました。

 そればかりか、鳩山氏は小沢氏を擁護し、「(収支を)オープンにしていた。でも(秘書が)逮捕された」と検察批判を展開。首相の方も、二階俊博経産相らの疑惑にはほおかむりし、「(小沢氏と)一心同体といっていた方がそのまま代表になっている」と攻撃するなど中傷合戦に終始しました。西松事件をめぐり、党首として自浄努力を示そうという姿勢は一切みられませんでした。

 企業・団体献金については、鳩山氏が「西松問題の反省の中から」、三年後に禁止することを決めたと強調しましたが、首相は「企業・団体献金の禁止にすりかえるのはいかがなものか」と禁止に否定的な姿勢を示しました。

 「国民目線」を強調した両者ですが、大企業の雇用破壊や社会保障切り捨てで危機的状況に陥っている国民の暮らしや雇用の問題にはほとんどふれませんでした。

 「これで党首討論だといわれたら、国民の皆さんにもったいない。本当に残念でならない」(鳩山氏)と嘆きましたが、嘆きたいのは、四十五分間も国民不在の討論を見せつけられた国民の方です。(拓)



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