2009年5月22日(金)「しんぶん赤旗」

3大銀行貸し出し

中小企業2.6兆円減
大企業向け 大幅増


グラフ

 三大銀行グループ(三菱UFJ、みずほ、三井住友の各フィナンシャルグループ)の中小企業向け貸出残高が一年で約二・六兆円減少したことが、二〇〇九年三月期決算で分かりました。

 〇九年三月末の中小企業向け貸出残高は、みずほが前年同月比で一兆二千四百五十億円減、三菱UFJが八千八百九十億円減、三井住友が四千六百十六億円減となっています。なかでも、みずほは三年間で五兆円を超える貸し出しを減らしました。一方で貸し出し全体では中堅・大企業向けを中心に、この一年で四兆八千億円増やしています。貸し出し余力は十分あります。

 大銀行首脳は「中小企業への円滑な資金供給は銀行の責務」(三井住友フィナンシャルグループの北山禎介社長)として銀行の貸し渋りはないといいますが、実際には、中小企業への貸し渋り・貸しはがしは広がっています。日本銀行の三月の企業短期経済観測調査(短観)では「資金繰りが苦しい」と訴えた中小企業は全体の33%にのぼり、「金融機関の貸し出し態度が厳しい」と答えた割合は26%で一年前より9ポイント上昇しました。

 銀行が「責務」を果たしているとは到底言えない状況です。


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