2009年5月20日(水)「しんぶん赤旗」

“核兵器廃絶実現して”

新婦人が米大統領に手紙

米大使館を訪問・懇談


 新日本婦人の会(新婦人)は十九日、国会内で記者会見し、米国のオバマ大統領が四月に核兵器廃絶を世界によびかけた演説をしたことに対し、同大統領に「被爆国の女性からの手紙」を送ったことを発表しました。


 手紙は、同会の高田公子会長と広島県本部・林紀子会長、長崎県本部・前田保子会長が連名で出したもの。同日、米大使館を訪問し、ロナルドJ・ポスト広報・文化交流担当公使(副大使)と懇談し、手渡しました。手紙は、オバマ大統領が核兵器廃絶のための国際条約締結へただちにイニシアチブを発揮することと、広島、長崎を訪れて被爆者の声に耳を傾けることを要請しています。広島県本部が毎年発行している被爆体験手記集『木の葉のように焼かれて』と長崎県本部の会員が作製した絵手紙、折り鶴も手渡されました。

 高田会長は記者会見で、ポスト公使との懇談の様子を紹介。ポスト氏が新大統領のもとで、「日本とアメリカがともに協力すれば、世界の人たちが求めている核兵器廃絶が実現できる。核拡散や核開発を防ぐことも必要だが、目的は核兵器を廃絶することだ。そのことによって広島や長崎の人の心に安らぎを与え、世界の人々に確信を与えることができる」とのべたことを報告しました。

 「公使から『みなさんの思いをしっかりと大統領に伝える。思いを伝えに来てくれてありがとう』と歓迎されました。世界から戦争をなくすという願いが共通だという思いを強くしました」と話しました。

 広島の林会長は、ポスト氏に、被爆者が肉体だけでなく、肉親や知人を目の前で失った体験による一生忘れられない傷を心に負っていることを話しました。「ぜひ大統領に広島に来てほしい。被爆者に会って心の傷の話を知ってもらい、核兵器廃絶の先頭に立ってほしい」と訴えました。

 長崎の前田会長は、新婦人が毎月の「6・9行動」で中心的な役割を担い、国際署名「核兵器のない世界を」にとりくんでいることを話しました。「被爆者は大統領の発言を心から歓迎している。長崎の街は復興したが被爆者の苦しみはいまなお残っている。長崎に来て、被爆者の生の声を聞いてほしい」とポスト氏にのべた、と話しました。



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