2009年5月15日(金)「しんぶん赤旗」

一人で悩まないで

派遣村の生活、労働相談に45人

“夜はマックで過ごす”

東京・池袋


 「一人で悩まないで! 貧困を生み出す社会のしくみを一緒に考え、行動しよう」。東京都豊島区の中池袋公園で十四日、池袋派遣村(三上満村長)が開かれ、四十五人が相談に訪れました。百三十人のスタッフがボランティアで応対。古着やおにぎり、お茶などが用意され、生活、医療、労働などさまざまな相談がありました。


 三月中旬に福島県から上京した三十九歳の女性は仕事が見つからず、ホームレス生活をしています。「ネットカフェで寝泊まりしていたがお金が足りなくなり、夜はマクドナルドで過ごしている。寝られないことにはもう慣れた。所持金がなくなる前に何とかしたかったがもう数千円しかありません」と話しました。スタッフが同行し生活保護を申請することになりました。

 同公園で野宿生活をしていた男性(34)は十年前富山県から職を求めて上京し、完全歩合給で大手新聞の戸別訪問の営業をしていましたが、成績が悪いとして解雇されました。「家族との連絡はとれない。新聞の営業は成績が悪いと『死ね』などと言われ、棒で殴られる者もいた」と話しました。

 生活相談に来た竹山博さん(31)=仮名=は派遣された工事現場で指を切断し、以来仕事に就けていません。アパートを借りるお金もないため生活保護を受けている友達の部屋に居候しています。「住んでいた派遣会社の寮は一部屋に二段ベッドが六つあり、そこで十人以上寝ていた。ガスはなく炊飯器でラーメンなどを煮炊きしていた。早く仕事を見つけ生活を立て直したい」と語りました。

 医療相談を担当していた日本共産党の谷川智行衆院比例予定候補(医師)は「生活が壊れている人がこんなにいるのかと改めて驚いた。体を悪くしている人の中には治療費を気にしたりあきらめていたりして病院に行きたがらない人も多い。なかなか自分からは相談に来にくい実情もあります」と述べました。吉良よし子都議予定候補も相談活動に参加しました。



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