2009年5月13日(水)「しんぶん赤旗」

日産は解雇撤回せよ

派遣・期間工 5社員が提訴

更新25回、6年3カ月働いた末に…


 神奈川県の日産自動車関連で働き解雇された派遣社員三人と期間社員二人が、日産自動車とグループ会社の日産車体などを相手に雇用継続、賃金支払い、損害賠償を求める訴訟を十二日、横浜地裁に起こしました。


 提訴したのは日産自動車の研究開発部門である日産自動車テクニカルセンター(厚木市)にテンプスタッフから派遣されていたAさん(36)とBさん(46)、日産自動車横浜工場(横浜市)と日産車体湘南工場(平塚市)にプレミアラインから派遣されたCさん(35)、日産車体湘南工場で九カ月期間工として契約していたDさん(32)と三十一歳のEさんの五人。JMIU(全日本金属情報機器労組)日産自動車関連支部の組合員です。

 AさんとBさんは日産自動車テクニカルセンターへの派遣を最大二十五回更新で六年三カ月続けました。日産が人事権を持ち採用、更新、解雇を決定していました。

 Cさんは三年六カ月の派遣期間に、派遣期間制限を逃れるため二回、日産自動車の指示で期間従業員として働かされました。〇八年二月には重い物を繰り返し運び足を痛めて歩けなくなり、労災申請すると日産と派遣会社は労災を隠すため派遣先を日産車体に変更しました。

 記者会見で弁護団は、日産自動車のカルロス・ゴーン社長の年俸が十億―十二億円、内部留保は三・三兆円で日産車体も黒字だと強調。原告が「期間の定めのない」雇用の状態で正社員として直接雇用すべきであり、解雇の必要性など整理解雇の四要件を満たさないとして解雇権の乱用だと主張しました。



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