2009年5月4日(月)「しんぶん赤旗」
創作通じ社会参加
引きこもり経験者の作品展
東京
引きこもりの経験者や、現在引きこもり中の人たちの絵画などを展示した「片隅にいる私たちの創造展」が三日、東京都内で始まりました。十四人の絵画や写真、詩、アクセサリーなどの作品が展示されています。
写真を出展した男性(40)=東京都在住=は、専門学校時代に引きこもりになりました。今回の出展で、「生活が変わるとまではいかないけど、この作品展に出展することで不安が少し減ってきた。作品を通じて人とつながることが大事なのかな」と話します。
「引きこもりの人の心が知りたくて来た」という女性は、「私の発想にないものをもっていて、すばらしいと思います」と作品の感想を話しました。
子どもが十年以上引きこもっているという女性は、「作品を仕上げようと思うことがいいんでしょうね。感心しました」と目を細めました。
主催者であるNPO法人不登校情報センターの松田武己理事長は、「この作品展は彼らの社会へのデビュー」と話します。松田さんは、引きこもりの人の社会参加の道として、創作活動を奨励しています。
作品展は四日まで。午前十時―午後五時。会場は、東京聖栄大学一号館四階一四一教室(JR総武線新小岩駅北口徒歩一分)。入場無料です。

