2009年5月4日(月)「しんぶん赤旗」
トルコ新外相
域内での役割重視
欧米関係は外交政策の焦点
【カイロ=松本眞志】トルコのダブトグル新外相は二日、就任後の会見で、周辺地域で同国がより積極的で大きな役割を果たし、欧州との関係も引き続き主要な外交政策とすると表明しました。
地元紙ヒュリエトによると、同外相は「トルコは危機に対応するだけではなく、事前にこれを察知し、効果的に関与して周辺地域の秩序を維持していく」と指摘。伝統的な西側志向の外交から、バルカン半島、イラクやイランなどの中東諸国、アルメニアなどカフカス諸国にも目を向けていくと表明。イスラエル・パレスチナ問題、南カフカス地域の紛争などでの仲介外交をすすめ、安全保障分野での関係改善をはかっていくとの姿勢を示しました。
外相は同時に、「欧州諸国や北大西洋条約機構(NATO)との関係は、安保と自由の均衡をはかる政策のもっとも重要な柱」と述べ、対欧米関係は外交の焦点であり続けるとの立場を強調しました。これまで外相を務めたババジャン氏は、経済問題担当の副首相に任命されました。

