2009年4月30日(木)「しんぶん赤旗」

温室ガス

「米の交渉復帰は重要」

主要排出国会合が閉幕


 【ワシントン=小林俊哉】ワシントンで行われていた十七カ国・地域による「エネルギーと気候に関する主要国フォーラム」(MEF)は二十八日、終了しました。スターン米気候変動問題担当特使は同日、記者会見し、「たいへんよい会合だった。これはスタートだ」とのべ、地球温暖化対策の二〇一三年以降の枠組み(ポスト京都議定書)の年内合意にむけ、政治的機運を高めたと強調しました。

 スターン氏は、十二月にコペンハーゲンで開かれる国連気候変動枠組み条約第十五回締約国会議(COP15)の成功に向け、「真の対話が始まった」とのべました。しかし、具体的な議論内容については明らかにしませんでした。

 欧州側が二〇二〇年までに一九九〇年比で20%以上の温室効果ガス削減の目標を掲げているのに対し、米国は二〇二〇年までの目標値をぼかしています。この点について、ドイツのガブリエル環境相は「(欧州側と米側とでは)お互いにかなり違っている」とギャップの存在を指摘。欧州委員会の代表は「(それでも)米国が完全に交渉に復帰したことは重要なことだ」とのべ、米国がさらに積極姿勢をみせるよう期待を表明しました。

 MEFは七月の主要八カ国(G8)サミットに合わせ、イタリアで首脳会合を開きます。それまでに計三回の準備会合を開く予定で、次回はパリで五月に開催する方向で調整しています。



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