2009年4月28日(火)「しんぶん赤旗」

核兵器廃絶を目標に

欧州議会、EU首脳会議に勧告


 【ロンドン=小玉純一】欧州議会は二十四日、仏ストラスブールで開いた本会議で、欧州連合(EU)の決定機関である欧州理事会(首脳会議)に対し、核兵器廃絶を目標に取り組むよう促す勧告を採択しました。


 勧告は、「核兵器のない世界」をめざすオバマ米大統領の最近のプラハ演説など、核兵器問題をめぐる論議が高まる中で、来年の核不拡散条約(NPT)再検討会議に向け、EUが態度を鮮明にするよう求めたものです。

 勧告は、十項目の冒頭で「核兵器禁止条約の提案にあるように最終的な完全核軍縮という目標を約束すること」と明記しています。

 核兵器禁止条約案(NWC)は、核廃絶を求める世界の科学者や法律家、医師らが一九九七年に起草し、コスタリカとマレーシアが国連事務総長に提出しています。核兵器の開発、実験、製造、備蓄、移譲、使用を禁止し、核兵器の最終的な廃絶を内容としています。

 勧告はさらに、▽核拡散を防止するルール・手段の実行▽あらゆる核燃料の生産・使用・再処理を国際原子力機関(IAEA)の監視下に置くこと▽包括的核実験禁止条約(CTBT)の速やかな発効▽核弾頭削減の追求▽検証手段の強化・改善―などを提起しています。



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