2009年4月28日(火)「しんぶん赤旗」

8割が売り上げ・利益減

中小業者を調査

全国商工団体連合会


 経済・金融危機の影響をうけ、中小業者の八割が売り上げ、利益とも減少していることが、全国商工団体連合会の調査でわかりました。調査は同付属中小商工業研究所が実施し、二〇〇九年上期(三月)の営業動向調査結果(速報)で発表しました。


 調査は全国の中小業者千六百五十六人を対象に実施、七百五十五人が回答(有効回答率45・6%)しました。

 それによると、前年同月(〇八年三月)に比べて、売り上げが「減少した」は約八割(76・7%)で前期の69・1%から7・6ポイントの増。売り上げDI値(前年同期比で、売り上げが「増えた」割合から「減った」割合を引いた数値)はマイナス71・7、前期より10ポイント以上の急落です。「減少した」業者のうち「五割以上の減」は12・2%と、前期(6・1%)の二倍。ほとんどの中小業者が深刻な売り上げの減少に悩まされている事態が浮き彫りになりました。

 利益動向も深刻です。利益が「減少した」は80・0%(前期74・8%)に達し「五割減以上」が13・2%で、これも前期(7・3%)のほぼ倍でした。一方、「増加した」は前期の4・7%が3・8%に減りました。

 資金繰りでは、47・9%の業者が「窮屈」と回答。「見通しが立たない」が15・0%、「返済が滞っている」5・4%をあわせると68・3%で、七割近い中小業者が、資金繰りで困難に直面していることを示しています。

 次期(下期=〇九年十月)の経営見通しで「良くなる」と答えた業者はゼロ。「やや悪くなる」29・4%、「悪くなる」48・7%、計78・1%が「悪化」を予測しています。

 総合的に見た今期の経営動向では「悪い」が84・6%(前年十月79・3%)。「良い」はわずか2・9%(同4・5%)。総合経営判断DI値はマイナス81・7(同74・8)。報告書は「ITバブル崩壊時を上まわる過去最悪の状態」にあると指摘しています。

 業種別では、金属・機械製造の売り上げDI値がマイナス82・3と際立った悪化を示しています。

グラフ

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