2009年4月28日(火)「しんぶん赤旗」

都民の利益守る日本共産党 都議団の「三つの値打ち」

文京区での演説会 志位委員長の訴え


 日本共産党の志位和夫委員長は二十七日、東京都文京区での演説で「オール与党」の石原都政と正面から対決し、都民の利益を守るために奮闘する日本共産都議団(現有十三)の「三つの値打ち」を浮き彫りにしました。


福祉、医療、教育を立て直す確かな力

 第一は、東京の福祉、医療、教育を立て直す確かな力だということです。

 志位氏は石原都政で最も冷酷な切り捨てが行われたのが高齢者福祉だとのべ、都の予算に占める老人福祉費の割合が全国二位(一九九九年度)から四十七位(二〇〇六年度)に転落したことを指摘。老人医療費助成、無料シルバーパス、老人福祉手当、特別養護老人ホーム運営費・用地費補助など主なものだけでも十年間で十もの事業が廃止・改悪されたことを告発しました。

 志位氏は、とりわけ、特養ホームの待機者が四万人近くまで膨れ上がり、増設こそ必要なときに、運営費・用地費補助を廃止した「オール与党」の責任は重いと力説。都内でも悪質な無届け有料老人ホームが増え、都議団の調査でも、マンションの一室をベニヤで四つに仕切り、高齢者四人を押し込んでいる例もあると告発するとどよめきが起きました。

 志位氏は、この無慈悲な福祉切り捨てに正面から立ちはだかってきたのが日本共産党都議団だと強調。六十五歳以上の医療費の窓口負担を軽減し、日の出町が踏み出したように七十五歳以上は無料にすることで「ふたたび東京から高齢者医療無料の流れを起こしましょう」と呼びかけるとひときわ大きな拍手がわき起こりました。

 石原都政は、医療でも、十六あった都立病院を半分に減らす計画をすすめています。志位氏は、八王子、清瀬、梅ケ丘の都立三小児病院を廃止する都の計画を日本共産党都議団が徹底追及する中で、これまで賛成だった民主も廃止反対に回ったことを指摘。一方で、民主党は存続の請願には反対したことも示しながら、「日本共産党を伸ばして東京の医療を立て直そう」と訴えました。

 教育では二〇〇六年度から四十六道府県で少人数学級が実施されているのに、唯一拒否しているのが石原都政です。志位氏は、自公民が三十人学級を求める請願や意見書にことごとく反対してきたことを批判。日本共産党都議団が全都道府県の調査で生活・学習の両面で大きな効果があるという事実を突きつけて都側を答弁不能に陥らせたことや、三十人学級は、〇九年度予算で削られた百三十三億円分の教育庁予算を維持するだけでできると追及し、都知事も否定できなくなっていることを紹介、党躍進の意義を力説しました。

都民の税金の無駄づかいを一掃する確かな力

 第二は、都民の税金の無駄づかいを一掃する確かな力だということです。

 志位氏はここで都が〇六年に策定した長期計画「10年後の東京〜東京が変わる〜」を提示。〇八年から一一年までの総事業費二兆三千六百万円のうち、「三環状道路」(首都高速中央環状線、東京外かく環状道路、圏央道)には35%も費やすのに、高齢者社会への対応には3%しか使わない計画だと告発しました。

 「一メートル一億円」の「オリンピックを看板にした巨大道路より、都民の暮らしに税金を使え」と訴えると大きな拍手が起こりました。

 経営破たんが明らかになった新銀行東京を巡っては、都民の税金で出資した一千億円の多くを失った上に、四百億円もの追加出資がごり押しされました。

 志位氏は三月議会で、乱脈融資の赤字穴埋めに税金投入ができる道を開く条例を「オール与党」が可決したことを批判。「この無謀な計画に最初から反対を貫いたのは日本共産党都議団だけ」「日本共産党を伸ばして愚かな計画にとどめをさそう」と訴えました。

 自公民都議の豪華海外旅行の実態を明らかにしたのも、日本共産党都議団の調査(昨年十二月)です。志位氏は、〇五年八月から自公民の三十一人の都議が六回の海外視察を行い、費用は一人平均百八十九万円にのぼると告発。「都議が自分自身の無駄をなくせずにどうして都政の無駄をなくせるのか」と中止を訴えると拍手が起きました。

都民の運動との共同で都政動かす確かな力

 第三は、都民の運動との共同で都政を動かす確かな力だということです。

 志位氏は、日本共産党都議団が都民の運動と力を合わせて、(1)子どもの医療費について十月からの、中学校三年生までの入院無料化、通院一回二百円を実現したこと(2)築地市場を、汚染が深刻な豊洲に移転する計画についても、着工を許さずにきたこと(3)雇用・失業対策でも、五十万人の緊急雇用対策や離職者への無利子融資に踏み出させたこと―の三点を詳しく述べました。

 その上で、「日本共産党都議団を伸ばして、福祉・教育・暮らし最優先の都政を築こう」と訴えると聴衆は「そうだ」の声と盛んな拍手で応えました。



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